23-26 June 2009
Kyoto International Conference Center, Japan
国際学会ICORRについて
- ICORRはInternational Conference on Rehabilitation Roboticsの略称です。この国際会議は1990年にアメリカのデラウエアで第1回大会が開催され、近年は隔年開催となっています。今回で第11回になりますが、日本での開催は初めてです。
- もともと主催団体はなく、興味のある人たちが立ち上げた集まりでした。ICORRのWebはありますが、学会組織ではなく、2年に一度集まること以外にはほとんど何もしていません。近年はIEEEにスポンサーになってもらって開催しています。
- ICORRのおもな特徴は次のふたつです。まず、小人数で一か所に集まって議論するので家族的な雰囲気の会だということです。複数会場に別れて発表するのではなく、1部屋でわいわい議論をしていきます。そのため参加者全員の顔が見えて参加者同士で誰とでもすぐに親しくなれます。とはいえ近年は300名前後の参加者があり、ICORRの小規模である良さが失われつつあるのは悩ましいところです。もうひとつは、アカデミックな内容ばかりではなく、必ず障害者やその家族、理学療法士などロボットの実際のユーザを会場に呼んで、ユーザの生の意見を話させたり、デモをしたりすることです。最後はユーザに使ってもらうことが一番大事であることを多くの参加者が感じており、論文を書くための開発者のひとりよがりではなく、実際に役に立つ技術開発を目指しています。
ICORR2007で行われたダンスパフォーマンス。ロボットARMを搭載した電動車いすに乗ったユーザー3名と健常者1名による
Rehabilitation Roboticsとは?
- ICORRのテーマはRehabilitation Roboticsです。このRehabilitation Roboticsは適当な日本語がないためにやや誤解を受けやすい用語です。Rehabilitationとは医学的な機能回復訓練をさすと思われがちですが、もっと広く、障害者福祉全般を含む概念です。ですから社会的リハビリテーションや教育的リハビリテーション、心理的リハビリテーションなどさまざまなアプローチも含みます。
- つまりICORRの主たるテーマは、自立支援ロボット、機能回復訓練支援ロボット、介護支援ロボット、義肢・装具、神経・脳情報によるロボット制御、パワーアシスト、バイオロボット、ロボットセラピー、バイオミメティクス、スマートハウスなど広い範囲を含んでいます。ロボットと名前に入っていますが広い意味でとらえていますので、形にとらわれるのではなく、ロボット関連技術が使われているものや、将来この分野のロボットに応用可能な技術はすべて含んでいます。
- 発表内容も、将来のロボットのための基礎研究から、機器開発、臨床応用・評価、はたまた普及まで幅広く議論の対象となっています。
ICORR2009の目的
- Rehabilitation Roboticsの将来像を形成すること
- Rehabilitation Roboticsに関連する様々な研究領域間の交流・議論を促進すること
- 講演に対する賞を通じて若い研究者を奨励すること
- ユーザ・福祉関係者にRehabilitation Roboticsの現状と今後の展望を紹介すること
- Rehabilitation Robotics研究者に福祉現場の声をフィードバックすること
- IEEEの論文公表システムを使ってより広い分野の研究者に論文を読んでもらい、Rehabilitation Roboticsに関して知ってもらうこと
- 日本では進んでいるが海外ではあまり研究が進んでいない領域、たとえばパワーアシスト、ヒューマノイドによる介護、いやしのためのロボットなどについて海外の研究者に発信・紹介していくこと
企業展示・広告のご案内
企業様にはICORR2009の開催趣旨にご理解・ご賛同をいただき、企業展示・広告の形でご支援を賜りたく、切にお願い申し上げます。
詳細は下記の趣意書をご覧ください。
より詳しい情報
会議の詳細についてご不明な点があれば、日本語で結構ですので下記までメールにてお問い合わせください。
- 企業展示等も含めた会議全般について : secretariat 'at' icorr2009.org
- 学術プログラム・発表等について : program_chair 'at' icorr2009.org